診察室の窓から


by italofran55
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<   2011年 08月 ( 3 )   > この月の画像一覧

c0156217_22234427.jpgうつ病が血液検査で判定できる?
なかなか難しい問題です。

とても便利であるとともに、精神疾患の本体の論争に発展する問題です。
保険の支払基金、または企業の保険組合が、これをクリアしていなければ
うつと認めないと言い出して

しかもその血中物質が判定以下、または認められないのに
患者さんがうつ症状を訴えている場合はどうなるのでしょう
精神症状はそんなに簡単なものでしょうか?

医学的立場を言えば、違ったタイプのうつ病がある
その指標となるindexがあるべきで、それを発見するべきと言うことになるでしょう

もう一つはその血中物質と、精神症状の間に明確な関連があると証明されるかです。
現在、遺伝情報と精神症状の間にはおおきな闇があると考えていい

血中物質がなくてもうつ症状を訴える患者さんの場合
どう診断していくのでしょうか
EBM= evidence based medicine の立場から興味があります。

統計的に遺伝情報と精神症状との間に関連があると思われていても
それで確定診断ができるのは遙かな未来の話と
私は考えます。
もとろん科学と精神症状学はてを携えて行かなくてはいけませんが

追伸 私のブログを読んでくださる、熱心な方達に
    写真の説明を加えることにしました

イタリアのbresciaという町のものです。
ミラノの州の2番目に大きな町です、必然的にイタリアでも大きな工業都市でもあります。
有名なサッカーチームのある町でもあります。
町は日本の常識からすれば小さな町です。
しかし、恐るべきことに豊かな歴史と住みやすさと
悠久の建築物に彩られています。

写真はローマ時代からのジュリア博物館 ローマ時代の住居跡です。
真ん中はfontaine-泉です、現代より数段優れた住居です
日本は永遠このような文明に追いつくことはないでしょう。

そして町を見下ろす小高い山には
ものすごい現代の別邸が見えます。
経済危機のイタリアはこんなに豊かで
こんな町が無数にイタリア半島に点在しています。
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by italofran55 | 2011-08-31 22:24 | 医学

竹脇無我さんの死

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竹脇無我さんが、脳幹出血ー小脳出血で死去されたという
もう昔の話だがいい役者で、年齢を重ねたらどんないい味が出るだろうかと思っていた。

患者さんが私に似ているといってくれた思い出がある
どこがにているのだろう、せいいっぱいお世辞を言ってくれたんだな(笑)

中年期になり、うつを患っているときいたし
うつがよくなったという闘病記もでたらしいが
やはり治りきっていなかったと思われる。

父も自殺したとの話であるし、
すこし躁状態的な時期や言動もあったらしいし
酒に頼っていたともきく

その情報だけから推測するに
ある程度遺伝的な素因がはいっている

軽い躁状態があったことから
双極ーそううつ的な側面があり
単純なうつ病ではない

酒に頼っていたことから
アルコール問題が加わり
精神的 身体的な問題が解決されていなかった

67歳という現在では比較的若い年齢で
脳幹出血を起こしたところから

ひょっとしたら メタボの死の4重奏
高血糖、高脂血症、高血圧、肥満のどれかが
病像に加わっていたとおもわれるーその点で似ていますか(笑)

アルコールを飲み続け、高脂血症から高血糖、高血圧に至ると
ある時点から動脈硬化が加速度的に進むといわれます。

おそらく内因性の精神科的な病気に
内科的な身体的な悪化が加わり

最後は闘病というより
かなり苦しい罹病期間だったように
おもわれます。

精神科の場合、ある病気が重いと
自分でコントロールすることは困難になってしまいます。
その意味で、長期の入院が必要だったのかもしれません。

ご冥福をお祈りいたします。 とても好きだった俳優さんへ
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by italofran55 | 2011-08-25 21:19 | 医学

記憶の書き換え

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昔のことを思い出しますね
確かにあーだった、そのときこう思った
記憶は確かですか? 思い出せましたか?

正確な記憶は、残念ですが存在しません
あなたが正確だと思っているだけなのです。

その証拠にあなたが年をとって脳の機能が落ちれば
記憶もあやふやになり、そして消え去ってしまいます。

そう 記憶はあなたが常時、あなたの現存の能力で
書き換えられているのです。

小学校の同級会にでたことがありますか
ほとんど、だれだったのかわかりません

君はこんな奴だったよねと言われると
そうだな とも いや自分の自己像と違うとも思えます
しかし 集団的記憶というものはあるのかもしれません

昔話をしますね、あるいは精神科医は原因を探ろうとして診察したりしますね
そのことを 事実確認的行為ーconstative というようですが
それは実は不可能で

実際行っていることは
行為遂行的ーperformative
なことかもしれません、

実際私の周りにいる優れた医師は
話を聞いているようでいて
何らかの示唆を質問の中にこめています

話をしているうちに、知らないうちに
私たちは記憶を書き換えている

怖いと思いませんか?
記憶は現在、あなたの実存にしか存在しない
あなただけのものだなんて
(写真 ミラノ近郊の 丘の上の町 ベルガモの有名レストランが 発展してこんなに素敵な
    小さなホテルになりました、日本から来ている若いシェフがいました、放射能の日本に
   帰るべきか、悩んでいました。)
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by italofran55 | 2011-08-06 21:39 | 医学