診察室の窓から


by italofran55
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うつの診断Ⅰ

うつの診断が、精緻化するとともに 難しくなってきている

うつが果たして時系列で見た場合 うつだけでなく
初期の動揺期に軽そう、または疲弊を伴うそう期があるという見方である

単極のうつも双曲ーそううつに包含される
すると うつだから こうしようという
単純な治療法でなくなってくる

もうひとつは、軽度の高機能広汎性発達障害の結果
30代あたりより 一見 適応障害の様相を見せながら
うつを呈してくる一群があるという見方がある

また双曲障害Ⅱ型という、軽度の躁状態を見せるという
躁うつのなかに
成人の多動性障害やADHDが紛れ込んでいるという説もある

躁うつのうつ期に 抗うつ薬は効果がないという主張や
発達障害に やはり抗うつ薬は効果がないという話とは逆に

いや SSRIが効果があるとのことで
2次障害のことを言っているのかもしれないが

成人の発達障害のひとに大量の抗うつ薬を投与している先生もいらっしゃる

うつ病のひとで、抗うつ薬に対し non-responder であったか
ほかの、診断があったのか、また難しくなる
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ところである

抗うつ薬が万能でないということを考えるのに
よい時期が来たともいえるし

診断が混乱しやすくなってきているともいえる。
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by italofran55 | 2011-03-27 21:49 | 医学

過去の見え方

現在に 少しでも感謝すると

過去が暖かく、自分を受け入れてくれたものに見えてくる

現在に、不満を抱くと

過去が自分にとって苦難に満ちたものに

見えてきたりする。

今の感情状態が結構重要だ
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by italofran55 | 2011-03-21 09:50 | 医学

フロイトのうつ論文

いつも、おりにふれて読んでいる
うつの精神病理の第一人者がいる
さすがにこのところ鼻についてきたが
講演も聴くと
すばらしい人なんだなと気がつく


私はフロイト読みではないが
そんな人が進めていた
フロイト唯一のうつ論文が

メランコリーと悲哀 である
読んでみて
驚く

そのimaginationは、その後のうつ論のすべてを
包含していると言っても不思議でない。

なぜこの人が、こんなに素晴らしい着想を持つのかと思う
それは、ある意味で現象を疑う所作でもある

双立性という言葉が頻繁に出てくるが
それは、あたかも
フロイトの思考の本質を表しているともいえる

双立性 なんと両価性と似た言葉だろう

その時代
自我を発見する、または近代自我の構造を

それはある共通性 共時性の発見であるが

そこに逆説がある

個性や個別性の奥に
共通してしまう、非個人性や普遍性を見てしまう

最先端を行っているようで
古典である
個人のメカニズムを語っているようで
種 全体のメカニズムを縦横に語る

個人はあるようで無い

私の欲望は、私の欲望でなく
あなたの欲望である

この激しい人間分析の欲望の背後になにがあったのか
知りたいと思う

意外に 旧約聖書やユダヤ人の長い思考経路が出てくるかもしれない

個人の苦悩の果てに
集合が出現する
あるいは、集合があって個人が派生する

あたかもフロイトの時代
個人を否定した
全体主義の時代が
非情な相貌をまとい
出現した

現代は全体主義の残滓と戦っている
それゆえに
個人も確定できないがのごとく

個人が確定できない苦闘の時代に
あわせて
うつといわれる大量の
精神障害が出現してきた


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by italofran55 | 2011-03-09 23:11 | 医学

こうと決めたら

わたしは、気づいている 
あなたの気がついていないなにかを

ひとはあなたが気がついていないことを
容易に気がついてくれる
あなたの鏡だ

ひとが気がついていない
気づきをどう伝えるか
どう教えるか
それは難しいことだ
自分で気がついてくれない限り

こんな真理がありますが
と おしつければ
反発されるだろう

私のようなへそ曲がりは
とくにそうだ、

ああ 

偉い人、年上の人、友情のある人の言うことを
聞いておけばよかったと
思うことがいかに多いことか


精神科に来られる患者さんに

この おっさん医師の苦労が
伝わるといいのだが


言葉では伝わらない
なにかがある

どうして
君に伝えよう
本当に伝えたい何かを

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by italofran55 | 2011-03-08 11:25 | 医学