診察室の窓から


by italofran55
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

<   2010年 07月 ( 3 )   > この月の画像一覧

時差ぼけとうつ

ヨーロッパに行くと1~2日で向こうの時差になれてしまうが
帰国すると、10日から2週間調子が悪い
歳をとったせいもあるだろうし、こちらではすぐに診察室で
日も浴びずに頭脳労働のためもあるか

うつ状態とはこのことかと
まじに体験した

昼夜逆転、体は眠っているが、脳は眠っているようで起きている
その結果、妙にリアルな筋立てがわかる悪夢を見る

頭は起きているときに妙に体がだるく 脱力感を感じる

仕事でせいいっぱいで
1週間くらい記憶が飛んでしまう
意欲はなく、何かを楽しもうという余裕がない

食欲も規則的ではなく、ときに胃の調子はわるい

すべて時間の位相のずれが引き起こしている
うつ病はこんなところに秘密があるかもしれない

jet-lag 時差ぼけを繰り返すと
うつになりやすい または発がん性が高まるという論文さえある

私の患者さんの中でも
頻繁に外国出張があり、うつ的な人が多いのも事実ではある

メラトニンというホルモンがあり
それが時差ぼけを解消するというので飲んだことがあるが全く効かなかった

白人には効くが,
日本人で効いているという人に出会ったことがない
アミノ酸からできているから、そのまま飲んでも
胃腸でアミノ酸に分解されてしまうのではないかとも思うが
今年の6月に武田製薬から発売されたというから
ちゃんと吸収されるのであろう

時差ぼけが解消してくると
緑したたるヨーロッパの田舎が恋しくなる

ああこわーc0156217_1052268.jpg
[PR]
by italofran55 | 2010-07-25 10:46 | 医学
あなたが ズラータンという言葉を知っていたら
相当なサッカーファンか スラブ系の言語に詳しい人である
この言葉はほとんどの日本人は知らない

わたしがズラータンという言葉を認識したのは
スウェーデン出身の天才 フォワード
イブラヒモビッチにこの名前がくっついていたからだ

イブラヒモビッチという名前とあの強烈な外観を見れば
かれがスウェーデン出身でないことは一目でわかる
彼はユーゴスラビアのスウェーデンへの移住者の子供である

わたしは中近東系かとおもっっていたが
おそらく当たらずと言えどとおからずであるか

東欧は昔から西部ヨーロッパとペルシア、トルコとの主戦場であり
ムスリム系住民も多数住む

ズラータンというエキゾチックな響きに
中近東をイメージするのも無理はなかろう

ところが最近チェコのプラハを訪れる機会があった
イブラヒモビッチを思わせる風貌の人も多い

そして zlatan prince hotel というのもあった
街一番のボヘミアングラスのお土産屋さんに
日本の淑女がつとめていて
zlatanという言葉をきくと
おもしろい反応があった

チェコは古来たくさんの民族に征服され
苦い苦しみを味わってきました
他民族に大事な言葉がわからないように
あえて、違う言葉を作り出した経緯もあるようです

ズラータン・zlatanという言葉には
たしか、黄金や光といった意味があるのではないでしょうかと

イブラヒモビッチの移民一世の親は
生まれてくる子に、光、黄金という未来の明るい名前をつけたのだろう

zlatanか その言葉は私に特別な意味で
迫ってきた

イブラヒモビッチの技はいまバルセロナから
彼を追い出そうとするスペインの英雄ビジャのそれとは
格の違うサッカーの技である

彼のカンフー仕込みのシュートと
巨大な体躯を利用した戦場を一変させるパスは
ワールドカップでもなかなか見れないそれである

しかし鬼神も衰えるものだ
おそらくいつか
二流のリーグにだされてしまうかもしれない

彼の姿をいつか日本で見ることができたら
日本のサッカーの幸いであるだろう

c0156217_22281959.jpg

[PR]
by italofran55 | 2010-07-17 22:10 | 旅行

プラハ 不安な魂の夜

ドレスデンから車にてチェコープラハにはいる
ドイツ国境からチェコに入ると印象ががらりと変わる

田舎くさい、信州の山のような植生
村の教会は古く壊れかけており、石造りの部分は少ない
高速道路は田舎では途切れている

あちこちに、ブルゴーニュにあるようなちいさな小山が
大盆地の縁に見える、大平原よりかえって空が広大に見える
夕暮れから夜にかけての眺めは壮大なものだろうー田舎にいて見たかったが

プラハに夕刻入り、ホテルを探す
夜空が変だ
空が高く狭い 中世そのままの都市で破壊されていないし
都市部にはユダヤ人が住むことを許されていた
都市は上に伸びるしかない

高い紺青の闇の下に、薄く白いミルク色のもやが、行き交い、広がり、舞う
不安な夜だ
アールデコ調のホテルに入り寝付く
その謎は、翌日解ける

プラハーこの街はどこか不安だ
モラビアからボヘミアという地方だ
この広大な東から中央にかけての広大なヨーロッパの一部にはそもそも
国境を造ることが難しい、古代より、強力な国が放恣にこの地を治めてきた

近くはハプスブルク帝国、独立、ドイツ第3帝国ーヒトラー、ソビエト
そのたびに人は服従しあるいは追放される

その地に生まれながらその地を去らなければならない悲しみ
いつか、この地を去らねばならない不安がこの地に満ちている

最も大きいものはオーストリアーハプスブルク朝における新教とカトリックの闘い
新教の貴族は追放されヨーロッパの諸都市に住むことになる
ボヘミアンの語源の始まりである

昨夜の白い霧のようなものは、さまよう魂であったのでは

プラハそれはそのものがミステリーという有名な作家もいる

カフカをうみムーシャを生んだ街

そしてモラビアはフロイトの父祖が住んだ地方でもある


c0156217_821383.jpg

[PR]
by italofran55 | 2010-07-09 23:41 | 旅行