診察室の窓から


by italofran55
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疲れたときにいくところ

疲れる人が多いです、季節の変わり目で
温度の変化が意外に大きいですね

何のひょうしか精神科医をしている私も
精神疲労でしょうか、たくさん診察すると疲れますね

さいきん鬱は、脳の神経の部分的疲労の蓄積という考えが強いと
先輩である、防衛医大精神科教授の野村氏の本に出ていました
一般向けですが、さすがの内容でしたね

疲れには気分転換がいい、
人間の脳は奴隷じゃないので、変化を与えなくてはいけません

わたしの知人の一家に、教職を退官され、春から秋までは
日本海のある島で自然農法をしておられる人がいますが
冬は東京におられるそうです
自然半分都会半分の生活は、快適そうでうらやましいです

さて、わたくし、時間がないのでたまに
この季節は新緑を見に行くことがあります
長野県がいいです、標高差があるので6月くらいまで楽しめますね

今回は、八ヶ岳南面のちいさなホテルです
ご主人は、生物薬物系のベンチャーを若くして退職されて
日本的おもてなしの心を持った petit hotelを6年ほど前に
はじめたそうです
話し好きの方で、手作りのハーブの隠し味がとてもうまく効いたお料理の合間に
少しお客さんと話をするのがとても楽しい

そのころから3回ほどお邪魔したかなー
そのペンション村はとても素敵なところです
日本じゃないみたいだな
今回も新緑の中で桜がちょうど小道の沿ってずっと咲いていました

時間の流れがそこに行くと突然、日ごろの何分の一かに落ちます
いい季節にそこでゆっくりしたいですね

標高は1400m 
そこから小淵沢に下る秘密の道がありますーご主人に教わりました
ずっとまっすぐ南に標高差150m~200mくらいのくだりを
里に下りていく 見晴らしはよく 両側は高い針葉樹です

人影は見えない
とおくに 南アルプスがまだ山頂に雪を抱いて見えます
最高の夏のイメージがそこにありますね(残念ながらデジカメを忘れました)

雨の後なので霧が勢いよく上がり
きらきら光る若葉、とおくの緑の綾を思う存分楽しみました
次は自転車を走らせるのもいいかな

翌朝は、桜が散っているのと、雪のような霙が降っているので
見分けがつきませんでした

桜と雪は意外に同居するのでしょうか
偶然最近読んだ、西行という本の中に

藤原俊成、家定父子がやはり詠んでいました

またみむや交野のみ野の桜がり花の雪ちる春のあけぼの 俊成

桜色の庭の春風跡もなしとはばぞ人の雪とだにみん    定家

葉桜の我等がための散り惜しみ かわりて雪の華ぞ散りぬる ジュン

わたしのpetit ーfatigue すこしとれて
午前は南アルプスに向かって仕事が出来ましたね
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by italofran55 | 2009-04-30 13:30 | 旅行
抑うつ気分が2年間以上続く、抑うつ感は軽く、イライラで表現されることも多い
そのほかには

食欲減退ー過食
不眠ー過眠
集中力低下
絶望感
などの症状がいくつかみられる

軽いがだらだら長いというところが特徴であろう

発症は21歳以前のこともある
重症のうつ病も期間中に発症することがあり
double depressionといわれる

非定型うつ病と診断されることや
情緒不安定型、抑うつ型、自己愛型などのパーソナリティ障害との併存が多い

SSRI,など各種こううつ薬の長期投与にて
治療となることが多いが
反応せず、難治性となることも多い

こううつ薬以外の気分安定薬
精神療法も必要となる

意外に多いかもしれません
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by italofran55 | 2009-04-19 12:28 | 医学

人工知能じゃ、いやだ

ブログを読んだ、私の患者さんから
人工知能に診てもらうのはいやだとの
意見をいただきました

そりゃそうですね、僕が患者でもいやですね
でも人工知能が鎮座する未来空間で治療を受けてみたいなんて空想しません?
いいじゃないですか、
何十人も診察した後のヒポクラテス顔貌の精神科医にあうより

どうしていやなのかな?人工知能では
患者さんは、医師のこころややその人格に癒されたいのでしょう
わたしにその資格があるかは別にしましょう

訴えに対して共感性があるかが重大ですね
実際の人間的な生活
具体的な感情経験があるか
EQー感情的知能指数が高い治療者であるかとかですねー私の周りにはいますね

いまのレベルの人工知能でしたら
そこまでは行きませんね

ですからこころや人格の定義がいりますね

それは
生まれて死ぬものである

一回性ではあるが普遍性を帯びた経験をしている

ある正常範囲の感情経験がある
経験を通して発達する
若さからだんだん年老いていく

しかし普遍性があるので受け継ぐ人の中で
また復活する
 
ということは、やはり身体性の問題に行き着きますねー
現象学がこのことをいつも強調しているわけが少しずつ
私にも判ってきました

その意味では生物は偉大な特徴があるんでしょうね
物性の持つ、ある自動的な知的な動きのことはここでは触れません

人工知能がインターネット上で答えてくれるシステムがありますね

私は、そのシステムと応答をしている人に
あいてが、人工知能だと教わるまで
気がつかなかったことがあります
高等な脳をも人間だと思っていました
答えのはずし方が絶妙だったのです

うちの関連のカウンセリングルームでは
電話カウンセリングの機能がありますが
人工知能の応答ではまだ無理でしょう

こころらしきものがシステムで出来たら
間違って、患者さんは愛着を感じてしまうこともあるかもしれません

愛着は必ずしも生きているものに対してではないことは
いろいろな例から感じますがー正常な場合もあるし 病理を持つものもあるかもしれません

そうしたら、そのこころらしきものは依存対象となり
すこしは、治療機能を持つかもしれませんよ

ただし精神科医やカウンセラーの代わりにはなりませんがね
しばらくあんしんです

今度の診察ではそんなお話もしてみましょうか
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by italofran55 | 2009-04-10 20:57 | 医学

診療のアルゴリズム

精神科の診療上で便利なものに、各疾病の専門家が衆智を集めて作成した

精神科薬物のフローチャート、コンピューター用語で言えば アルゴリズムがあり
時として、治療上に参考にしている

アルゴリズムはやはり(医学でいえば最良の治療)の目的達成のための
決められた手順である

それを適応するためには診断が正しいことが前提であることはいうまでもないが

ある診断から発して 有効か やや有効か、無効の三つをたどりながら最適な解に向かっていく

精神科の場合には、最適解=最適治療=最適デザインのために
特徴的ないくつかの制約条件が存在する

年齢的なこと、患者さんを取り巻く環境の変化、
患者さんのもつ特異的なパーソナリティ構造,副作用などである

精神科の臨床医は、薬物のアルゴリズムに加えて、上記したような制約条件の変化に対応しながら

全体的なより大きく精密なアルゴリズムの元に
診療をしているといえる

人工知能が発達すれば、私の治療より優れたアルゴリズムの元に
診察が代行されてしまうかもしれない

調剤薬局では、処方を調剤するときに、コンピュータの副作用チェック機能を使っているようであるが
薬の副作用はメーカーがあらゆることを想定して膨大に書きこんであるので
過剰に反応して困るそうである

医師はそうしたことを経験上から
フィルタリングして処方を行っているが

今のレベルの人工知能には
それを任せられるのだろうか

データ機能の充実によってそれは乗り越えられるのか
興味は尽きない
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by italofran55 | 2009-04-07 01:30 | 医学