診察室の窓から


by italofran55
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カテゴリ:医学( 90 )

若年性認知症ということばもありますが。18歳から39歳の間に発症するいわゆるボケ
軽いもの忘れに悩む人も、日本の老齢化社会とともに増えています。

わたしの実感としては、これに加えて、老齢者の癌のかたが同時に精神科にかかる
または、精神科にかかっているうちに癌にかかる方も増えています。

軽いもの忘れ、認知障害、そのことにより、日々の生活がすこしつらくなっているが
認知症までは行かない段階のことを
Mild cognitive impairement-軽度認知障害 とよんでいます。

ここにはいろいろな問題が含まれており、
逆にそのために、予防や、治療の可能性も含まれています。

認知症は現在、侵される脳の部位により
前方型ー前頭部側頭部変性症 アルコール痴呆
後頭部型ーアルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症
にわけられていますが。
早めに治療したほうが、悪化が防げる可能性が高いこと

老年性のうつ病も似たような症状があり
うつ病の中にも、認知症に移行するものがあることから
これも早めに手当てしたほうがよいものがあることが言われています。

どのような場合に初期の認知症を疑うか
簡単なリストをあげて見ますと

①時間の観念がゆるくなりやすく、忘れやすい

②少し前のことを忘れやすいー昔のことは覚えている

③同じ話ばかり繰り返す

④特定の単語がすぐに出てこないことが多く
 話の脈絡がなくなり
 会話がうまくいかなくなる

などがあげられています。

予防については
肥満、高血圧、糖尿病、高脂血症、などの生活習慣病に対するケア

豊富な社会的交流のある生活を心がける

適当な運動や、知的刺激を伴う余暇活動
適量飲酒

食物摂取に注意し、ビタミン類などは極力
サプリメントでなく食事の中に含まれるものから取るようにする

などが推奨されます。



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by italofran55 | 2009-01-01 11:38 | 医学

いろいろな鬱

昔は うつ病は 内因性 外因性 器質性などと分けられていました。

うつ病圏の広がりにより、いろいろな名前のつけられたうつがみられるようになりました。

現代型、逃避型、職業適合型

遷延型、難治型

擬態型 9時~5時うつ病

ディスチミア親和型 非定型 などですが

素人でもわかる名前から、だんだん何を言っているかわからない
病型までありますね

環境との反応の仕方、反応するからには性格類型
あるいは、comorbidityー並存する病気 たとえば 非定型には摂食障害や過食が多く含まれることや
遷延型には診断の間違えや、そのための治療の選択ミスなどもあげられます。

簡単に鬱だからといって、横断面が同じだから
鬱の治療をすればいいう説まで出現しています。

パーキンソンとおなじだというのです
いろいろな原因はあっても治し方は同じだ
というアメリカで診断を勉強された精神科の先生いっていましたが

かなり乱暴な意見と思いました。

診断には同種性 異種性といって
一見同じ症状を示しても
違う病気のこともあります。
治し方は当然違ってくることが多いでしょう

かかっている医師によく治し方も
説明してもらうことも必要ですね。

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by italofran55 | 2008-12-11 08:27 | 医学

陰惨な事件には心からお悔やみいたします。

裏に陰謀がないとすれば、

妄想の結果としかいいようがない。
かの人は妄想性の統合失調症なのだろう

この激しい攻撃の裏に
私たちは、

奇妙にばら撒かれた
愛と憎悪をみる

いつも攻撃の裏には激しい憎悪があり
増悪の近くには 愛や好意や 愛から見捨てられたかわいそうな魂がいる

私には犯人の目つきが焦燥した孤独な目つきであり
他人に注目されてほっとしているような
かわいそうな人に見えた

彼は子犬を愛しており、なくした子犬ー

それはある意味ではこの世に存在しない
愛の理想郷 アルカディアであるのだろう

そこから彼はあらかじめ 永久に追放されている
彼は自ら死を選ぶことによってしか
そこにたどり着けない

かれの生きることへの不器用さは
疾病からくるものか、不適応のかなたには
投影された増悪をが芽生え
ひとしなみに亡くした愛が 彼の中で復活する

知覚過敏であり ときによっては被害的になる
彼の近隣への攻撃はすごかった

ところが彼が死を決意するや否や
彼に被害を及ぼすことで彼の攻撃の対象であった
近隣のものは愛惜の対象となり
かれは、彼にとって大事なエロDVDをプレゼントして
その住まいを去るのである

笑ってはいけない
ほとんどのものを処分した彼にとって
そのDVDは、おそらく一番
人間の肌のぬくもりを感じさせてくれるものであったのかもしれないのだ

彼を株取引で破滅に追いやったパソコンより

奇妙な愛の対象の移ろいと
増悪の対象の構成が始まっているーいつからなのか

10年も計画していたというのは彼の錯覚ではないか
連続はせず 
断片的に愛に乏しかった
彼の人生のなかでの思い出が
時として強化され始める

意識の中から浮かび上がった強烈な
孤独感とそれを癒すはずであった
野犬が結びついたのだ。

奇妙な対象の移ろいと
捻じ曲げられた時間の移ろいがある

これが激しくなると
支離滅裂となってしまい
計画された行為までには至らない

しかし強固な妄想形成があったのか
行為を形成してしまった

であるからして
彼はこの恐ろしい行為を
決起と呼んでいるのである

あるテレビで感情的な評論家が
40代で孤独、経済的にも困り、見たところも悪い
卑劣な男だろうといい

このようなやつらを撲滅しなければと述べていた
あたってはいるが、
あまりにも感情的な私見であろう

事件は起こさないが
このような境遇にいる、かわいそうな人はいっぱいいるはずであり
これからも増えるであろうし
その人たちが実は
自殺者の中核をなしているだろう。
彼の場合は suicide by copといってよい
事件を起こす人はごくまれである

このような人の治療は実際には困難を極めると思われるし
病院でも、投げ出される可能性が高い

早期介入の理論もあるが
一番効果的ではあろう
どのように導入していくか
社会にとっては重要な課題といえる




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by italofran55 | 2008-12-01 00:11 | 医学

キンドリング現象と世界

キンドリング現象(定期的な刺激による大脳の燃え上がり現象)
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ある条件が重なり、
脳の一部が勝手に放電しやすくなり

それが全般的な発作に容易に移行しやすくなるーてんかん用語

繰り返しの刺激は
私たちの文明には
むしろ、本質といっていいほど存在している。

てんかんは文明史の一部といっていいほどに昔から存在し
最古の精神科疾患といってもいいかもしれない

小さな家族集団の神話の繰り返し

大征服の英雄のパーソナリティ

現代にも繰り返されているかも

株式市場の暴騰や暴落
アルコール依存症やsex依存症 
はたまた 連続暴行まで

人は刺激にさらされ、踊らされ
自分でないものになってしまう

うつ病も同じかもしれない
刺激を断つ、
または興奮しやすい脳を冷やすために

抗うつ薬以上に推奨される
薬だってある

てんかんの薬である

抗うつ薬はある意味で刺激に対して
人を興奮し約させてしまう面を持つ

ところで わたしも
キンドリング現象に陥っているかもしれない

たとえ 1円の本でも
買うとうれしいのです。
買い物依存症と世間では言います。
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by italofran55 | 2008-10-31 17:00 | 医学

戦争を起こせた国

大戦争を起こせたただひとつの国が

崩壊してしまった。

戦争では解決できないと
世界中が走り回っている。

賢い人は、ユダヤの世界陰謀説を唱える
確かに interenatinalismは、国土を持たない有能な民族の願いであったろうが

有能で貧困な人の希望でもある。
実際にイランの有能な人は、いまでもアメリカをめざしているらしい
アンチユダヤの国民がだ

自由は独裁よりましだ

戦争のできる国が破綻し
何年かに一回 
バブルの崩壊を起こり
困るのは
一般の人だ

金融をcontrollし
自由の世界を再建する
機会だし


より戦争のできない世界秩序を作る
いい機会だ

いまの政府の要人が
過去に繰り返していた
過激な言動がきこえなくなったのは
深いところのこうした動きもあるのだろう

世界は深いところで動いているのではないか
いい方向に動かす責任が
私たちにもある
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by italofran55 | 2008-10-24 22:25 | 医学

記憶と精神症状

私たち人類は、長い記憶を基に生きている。

生物もある意味では記憶を持っている

何億年という記憶であろうか

DNA そのものが記憶であるともいえる

人類が一般の動物と違うのは、記憶を保持するようになってから
画然と知性を獲得したといわれる。

精神科のいろいろな症状や病気も

記憶という点から見る事もできる

たとえば、常に被害妄想に襲われるー統合失調圏内の病気では

それはある恐怖の感情を伴う記憶の再生が
すこしのきっかけでおきるとも考えられる

強迫観念やそれに引き続く行為も
決まった記憶-感情を処理できないで
つねに、その記憶が最初から再生されてしまうというふうにも
考えられる

私たちは、日々のの忙しさに追われ
記憶、思い出し とは無縁に行動していると考えがちではあるが
連綿とした感情世界の中に生きている



では記憶はどこにためられているのかという問題がある

人生の文脈の中で

あることを記憶するには

符号化(encode) 貯蔵(store) 取り出し(retrive) の3段階があるといわれる

おそらく符号化のときに、感情と結び付けられるか、感情と腑分けさせられるのであろう
処理される場所はー扁桃体ー海馬 という大脳側頭部の内側にある大きな桃の種のような部分である

記憶は感情を伴う
というより 記憶と感情はうらはらなものかもしれない

感情なき記憶は 記録にしか過ぎないであろう。
感情が発動したときに 符号化が始まる

では、純粋な膨大な記憶自体はどこに蓄積されているのであろうか
私の知る限りでは、よく説明されていないのである。
海馬自体ではないようである

遺伝子の発現が、遺伝子の数自体に比べてかなり多様であるのは
遺伝子を並び替える遺伝子、組み合わせや時間を支配する遺伝子があると
私は考えている。

遺伝子の4つの基本 CGTAが繰り返しによって膨大な情報量を持つように

記憶も基は単純な基本形がありそれが組み合わせや、次元を変えた組み合わせによって
膨大なものを記憶として保持できるようになっている
一説によると 水の分子がそれを担っているという人もいるらしい。

私たちは記憶そのものであるしーそれがなくなると痴呆という恐ろしい状態になってしまう。

記憶の子供である。

果たして、そうした一貫性のある日を私はおくっているのかといわれると
とても心もとないのであるが。
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by italofran55 | 2008-10-19 21:27 | 医学
福知山線脱線事故の被害者の男性が
3年目に自殺したという
ご冥福をお祈りするとともに
おそらくPTSD-心的外傷後ストレス障害の
恐ろしさを思う。

PTSDは
DSM-Ⅳというアメリカの精神疾患診断基準で言うと

死ぬような恐ろしい事件に巻き込まれるか、目撃した結果
出来事についての苦痛な 想起や夢に反復的に襲われる結果

数ヵ月後に
外傷と関連した出来事を想起させるものを
回避 想起不能 侵入 などにより

麻痺 過覚醒 情動不安定 などがおきてくるという

なりやすさについては
遺伝的なものーストレス脆弱性
先行する繰り返されるストレス
などがあるという

いろいろな他の精神科的疾患も混じっているかもしれない
鑑別も必要である

なくなられた男性も広い背景があったとともに
なかったかもしれない
そうした意味では PTSDは怖い疾患である

もともと戦争神経症から広まっている概念であり
先日 NHKでもイラク帰還兵の女性のことを取り上げていた

原因ーきっかけについては
客観主義ー上記のような限定された衝撃
主観主義ーひく続くいじめ、失恋など、その人にとって
       重大なストレスならば何でもなりうるという立場もあるー精神分析

私に知っている有能な精神科の先生は
かなりいろいろな疾患をこの立場から
治療しているという

現代の職場では、上司同僚とうまくいかず
自信欠乏となっている人もかなり多い
ほっておくと、適応障害の形をとり
社会から脱落してしみそうな人も多い
隠れたPTSDもいるのかもしれない。
 
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by italofran55 | 2008-10-05 21:59 | 医学

精神科で診る頭痛

精神科にこられる方で頭痛だけをうったえる人はあまり多くはない

頭痛だけだと内科、神経内科に行ってしまうかもしれない

精神科に来る人は頭痛のほかにいろいろな症状を同時に持っていることが多い

視力が落ちている、書類が読めない等のことである

ものを見ることと疲労は特に関係が深いらしいー脳生理学より

痛みの種類にもよるし、頭痛の分類にもよるが

精神科の場合には鎮痛薬を与えて終わりということはほとんどないし

鎮痛薬が効かないのでという人も多いのだ

神経学的に異常がないとすれば

その人のおかれた日常のストレスを探る

仕事の荷重が大きく、それをまじめにこなそうとする人に慢性的な頭痛は多いかもしれない

頭痛を起こしやすい精神的疾患としては

慢性的な不眠、うつ病、解離性疼痛性障害、てんかん、統合失調症のあるタイプ

老年性の疾患ー血圧の高い人に多い などがあげられる

それぞれ薬はちがうこともある

ストレスにさらされているひとで、昼間に安定剤や偏頭痛の薬で対応している人もいる

昼間飲むのが面倒であれば

適応によっては

よる寝る前にSSRIのような抗うつ薬を服用すると

昼間の服用の手間が省けるかもしれない

MRIは若い人がとって形態的異常が出ることはまずないが

神経学的異常があるようであれば撮ってみるべき


最初は脳波の検査ほうが有効かもしれない
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by italofran55 | 2008-08-15 13:19 | 医学

老い 病気 貧困

後期高齢者医療制度が話題になっているが

最近 単身の高齢者の方の受診も多くなっている

内科の先生の患者さんは、かなりの割合が老齢者ときく

老化すれば、病気が多くなる、経済的力も少なくなる

身内や友達も次第に少なくなる

よりどころが医療ということは十分考えられる状況である

昔 老人病院というものがあった。
けっしてほめられる存在ではなく
寝たきりの老人に、点滴や投薬をして経営を成り立たせていた

その構造が成り行かなくなれば
現在は差額を払える人だけが長期に入院していられることとなる

では、単身の老人が一人で暮らしていけなくなったら
どうなるのだろう

たとえば東京都の区部にある特別養護老人ホームは
何百人まちである。

プライベートな有料老人ホームは
何百万から初回に必要がある

かなりの年金で相殺払いできるケアハウスも物価高により
そうそう成り立っていけるとは思えない

年金の少ないひと 無年金なひと
生活保護も受け入れられない人はどうなるのか

人が収入がなくなるのは、病気をすればあっという間である

老い 病気 貧困 となり
孤独死する人が増えているという

日本が経済大国で日が昇る勢いが終わっていたら
借金だらけというのはいかにも納得がいかない
何がおきていたんだろう

こんなときに財政が出動してこその
国民を守る国とおもうのだが

わたしのクリニックでは幸いやる気のあるPSWが訪問をして介護の人たちとともに
何とか支えているケースが何例かはある

その後どういったふうに老いて
自分で生活していくことのできなくなった老人が

どうなっていくのかは注意して追跡していくつもりではある
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by italofran55 | 2008-08-03 16:14 | 医学

社会脳と投薬 2

身体的な機能が発達するとそこは肥大し、そうでないところは退化するという考えについては
認めざるを得ないが、

あまり、知的または美的とも思えない

しかし、痴呆のMRIについて、専門の放射線科にオファーして報告書を読むと
海馬の萎縮がないので大丈夫でないかというようなことが書いてある

たしかに目に見えることは大事だ
あきらかに脳の萎縮のある人は問題行動や精神機能がおちている

ただ、リニア、直線的に、脳が萎縮したり、脳に血管周囲腔が大きくなっていたり
脳梗塞の跡があるからといって、社会的精神機能が落ちているかというと
そうでないこともあるので厄介である
代償しているかもしれないし、もっと大事な部分がやられていないかもしれないからである。

目に見えるものは評価しやすい、結果として見えないだけで評価するものが視覚化されれば見えてくるのかもしれない

人間の存在が間人間 間社会的なものとすれば、脳の一部分をとって社会脳が発達しているか、いないかとの判断は危険かもしれない
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by italofran55 | 2008-07-21 21:40 | 医学