診察室の窓から


by italofran55
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記憶と精神症状

私たち人類は、長い記憶を基に生きている。

生物もある意味では記憶を持っている

何億年という記憶であろうか

DNA そのものが記憶であるともいえる

人類が一般の動物と違うのは、記憶を保持するようになってから
画然と知性を獲得したといわれる。

精神科のいろいろな症状や病気も

記憶という点から見る事もできる

たとえば、常に被害妄想に襲われるー統合失調圏内の病気では

それはある恐怖の感情を伴う記憶の再生が
すこしのきっかけでおきるとも考えられる

強迫観念やそれに引き続く行為も
決まった記憶-感情を処理できないで
つねに、その記憶が最初から再生されてしまうというふうにも
考えられる

私たちは、日々のの忙しさに追われ
記憶、思い出し とは無縁に行動していると考えがちではあるが
連綿とした感情世界の中に生きている



では記憶はどこにためられているのかという問題がある

人生の文脈の中で

あることを記憶するには

符号化(encode) 貯蔵(store) 取り出し(retrive) の3段階があるといわれる

おそらく符号化のときに、感情と結び付けられるか、感情と腑分けさせられるのであろう
処理される場所はー扁桃体ー海馬 という大脳側頭部の内側にある大きな桃の種のような部分である

記憶は感情を伴う
というより 記憶と感情はうらはらなものかもしれない

感情なき記憶は 記録にしか過ぎないであろう。
感情が発動したときに 符号化が始まる

では、純粋な膨大な記憶自体はどこに蓄積されているのであろうか
私の知る限りでは、よく説明されていないのである。
海馬自体ではないようである

遺伝子の発現が、遺伝子の数自体に比べてかなり多様であるのは
遺伝子を並び替える遺伝子、組み合わせや時間を支配する遺伝子があると
私は考えている。

遺伝子の4つの基本 CGTAが繰り返しによって膨大な情報量を持つように

記憶も基は単純な基本形がありそれが組み合わせや、次元を変えた組み合わせによって
膨大なものを記憶として保持できるようになっている
一説によると 水の分子がそれを担っているという人もいるらしい。

私たちは記憶そのものであるしーそれがなくなると痴呆という恐ろしい状態になってしまう。

記憶の子供である。

果たして、そうした一貫性のある日を私はおくっているのかといわれると
とても心もとないのであるが。
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by italofran55 | 2008-10-19 21:27 | 医学