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診察室の窓から


by italofran55
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老い 病気 貧困

後期高齢者医療制度が話題になっているが

最近 単身の高齢者の方の受診も多くなっている

内科の先生の患者さんは、かなりの割合が老齢者ときく

老化すれば、病気が多くなる、経済的力も少なくなる

身内や友達も次第に少なくなる

よりどころが医療ということは十分考えられる状況である

昔 老人病院というものがあった。
けっしてほめられる存在ではなく
寝たきりの老人に、点滴や投薬をして経営を成り立たせていた

その構造が成り行かなくなれば
現在は差額を払える人だけが長期に入院していられることとなる

では、単身の老人が一人で暮らしていけなくなったら
どうなるのだろう

たとえば東京都の区部にある特別養護老人ホームは
何百人まちである。

プライベートな有料老人ホームは
何百万から初回に必要がある

かなりの年金で相殺払いできるケアハウスも物価高により
そうそう成り立っていけるとは思えない

年金の少ないひと 無年金なひと
生活保護も受け入れられない人はどうなるのか

人が収入がなくなるのは、病気をすればあっという間である

老い 病気 貧困 となり
孤独死する人が増えているという

日本が経済大国で日が昇る勢いが終わっていたら
借金だらけというのはいかにも納得がいかない
何がおきていたんだろう

こんなときに財政が出動してこその
国民を守る国とおもうのだが

わたしのクリニックでは幸いやる気のあるPSWが訪問をして介護の人たちとともに
何とか支えているケースが何例かはある

その後どういったふうに老いて
自分で生活していくことのできなくなった老人が

どうなっていくのかは注意して追跡していくつもりではある
by italofran55 | 2008-08-03 16:14 | 医学